ナッツ類は栄養価が高い
特にアーモンド、カシューナッツ、クルミ、落花生の栄養素について分析しました。
因みに、ナッツ類に含まれるゴマはインドでは中絶に用いられる食品であり、妊娠中に食すことは避けられています。ゴマにも栄養素が多いですが、今回はこの理由から省略します
妊娠中のピーナッツやナッツ類の摂取は子どもの喘息発症を予防するという研究結果があります※1
上記のグラフはそれぞれのナッツを100g摂取した場合の栄養価を、妊娠中期の1日の摂取基準を1としてあらわしたものです。
こちらのグラフはそれぞれのナッツの特徴がよくわかります。
アーモンド
マグネシウムやビタミンB2が多いです。そして、ダントツで多いのがビタミンEです。ビタミンEは妊娠ビタミンとも呼ばれています。
妊娠ビタミンと言われるわけは、女性ホルモンを整えたり、抗不妊作用として排卵を促進する働きがあるからです。そのほかにも、血流促進をする役割があるため、冷え改善、むくみ改善、母乳分泌促進の効果が期待できます。
ビタミンEは、アーモンド約20粒だけたべれば妊婦の1日の摂取目安量に届くほどビタミンEが多く含まれますので、1日に数粒でも食べることでビタミンEの十分な補充になります。
カシューナッツ
カシューナッツにはビタミンB1やビタミンK、亜鉛が他のナッツと比べて多く含まれています。
ビタミンB1は糖質を多く摂取している現代人は消耗してしまっており、ビタミンB1不足になっています。ビタミンB1は、疲労回復や神経機能を正常に保つ効果があります。
ビタミンKは骨を強くすることに役立ちます。カルシウムが腸から吸収された後に、骨に運ぶ際に重要な働きをします。
亜鉛も現代人には不足しています。注意欠陥多動性障害(ADHD)や自閉症スペクトラム(ASD)の子どもは健常児よりも亜鉛が不足しているという研究結果もあります※2ので、妊娠中からしっかり摂取する必要があります。
クルミ
クルミは、ナッツ類の中でオメガ3系脂肪酸の含有量がダントツ1位です。妊婦さんの1日のオメガ3系脂肪酸の目安量は1.6g/日です。
クルミたった約5粒程度(20g)でオメガ3系脂肪酸は1.79g/日と、目安量をクリアできます。
オメガ3系脂肪酸には早産を予防する効果もありますので、亜麻仁油や魚、ナッツで毎日摂取したいですね。
落花生
落花生には特に、ビタミンEとナイアシンが多く含まれています。
ナイアシンにもビタミンE同様に血流をよくする効果がありますので、冷え・むくみの改善や母乳分泌を促進する効果があります。また、老化防止作用や、解毒作用、DNAの複製や修復のサポートをする働きもあります。
ナイアシンが不足していると、子どもの成長障害が出ると言われています。
私は、ナッツの詰め合わせを買って、ちょこちょこ食べています。
落花生は、ピーナッツバターもおいしいです。
※1:Maslova E, Granström C, Hansen S, Petersen SB, Strøm M, Willett WC, Olsen SF. Peanut and tree nut consumption during pregnancy and allergic disease in children-should mothers decrease their intake? Longitudinal evidence from the Danish National Birth Cohort. J Allergy Clin Immunol. 2012 Sep;130(3):724-32.
※2:https://www.jstage.jst.go.jp/article/brte/27/3/27_125/_pdf
もしも100gのナッツを食べたとしたらおよそ700㎉にもなってしまいます