緑茶やウーロン茶が1杯増えるだけで早産リスクが上昇

カフェインと妊娠期

妊娠中のカフェインが流産や死産、胎児発育不全につながることはほとんどの人がご存じでしょう。

カフェインと聞くとコーヒーをイメージしやすいですが、日本人のカフェイン摂取源はコーヒーではありません。

妊婦のカフェイン源は日本茶と中国茶

※1参考に作成

日本人の生活の中には、日本茶(煎茶、ほうじ茶など)が存在しています。さらに中国茶(ウーロン茶など)も身近なのではないでしょうか。

そのため妊婦さんのカフェインの1日摂取量中央値は258mgと多くなってしまっています※1。そして、このほとんどは上記通り日本茶や中国茶からの摂取であるとされています。

日本茶の妊娠中の摂取についてまとめました。まずは、妊娠中のカフェインについておさらいです。

妊娠中のカフェインの摂取量

日本の食品安全委員会では「カフェインに対する感受性は個人差が大きいため、健康に及ぼす影響を正確に評価することは難しく、カフェインの一日摂取許容量(ADI)は設定されていません。」と記載されています※2

世界保健機関(WHO)では

カフェインは、紅茶、コーヒー、清涼飲料水、チョコレート、コーラ、エナジードリンクなどに含まれますが、コーヒーは高カフェイン摂取の最も一般的な原因の一つであるとされています。

また、妊娠中は、血液からのカフェインの消失が著しく遅くなるため、カフェインの過剰摂取は胎児の成長遅延、出生児の低体重、早産、または死産と関連する可能性が示唆されています。

さらに、一日のカフェイン摂取量が 300 mg を超える妊婦に対しては、流産や新生児の低体重リスクを低減するために、妊娠中はカフェイン摂取量を制限するように注意喚起しています

WHOでも示されている通り、カフェインはコーヒーだけではありませんし、日本ではここに日本茶や中国茶が含まれます。

緑茶と早産リスク

※3から引用

妊娠中のカフェイン摂取量は、他の研究と同様に早産リスクと関係が認められました。

それだけではなく、妊娠中の日本茶・中国茶摂取と早産リスクとの間にも関連があることが報告されています

食品カフェイン含有量
コーヒー60mg/100ml
紅茶30mg/100ml
せん茶20mg/100ml
ほうじ茶20mg/100ml
烏龍茶20mg/100ml
チョコレート平均61mg/100g
ココア8~10mg/100g

日本茶は中国茶はコーヒーよりもカフェインの含有量は少ないですが、早産リスクが上がる理由として考えられるのは、日本茶のカフェインが早産を引き起こす因子になっている可能性があります。

もしくは、カフェイン以外のものが早産を引き起こしている可能性があります。

たとえば、緑茶に含まれるカテキンは血中葉酸濃度を低下させてしまいます。さらに、鉄の吸収を阻害して貧血を悪化させてしまう可能性があります

妊娠中の水分はカフェイン以外で摂取しましょう!

※1:Okubo H, Miyake Y, Tanaka K, Sasaki S, Hirota Y. Maternal total caffeine intake, mainly from Japanese and Chinese tea, during pregnancy was associated with risk of preterm birth: the Osaka Maternal and Child Health Study. Nutr Res. 2015 Apr;35(4):309-16. 

※2:http://www.fsc.go.jp/factsheets/index.data/factsheets_caffeine.pdf

※3:https://www.m.ehime-u.ac.jp/school/publichealth/upfiles/100_1429837978_0.pdf