水分摂取のポイント
就寝前・起床後の水分摂取
起床後2時間以内と就寝前2時間以内の習慣的な水分摂取が多くのメリットがあることが分かりました※1。
12週間にわたり、習慣的な水分摂取に加えて、起床後2時間以内に水550mlを就寝2時間前に水550mlを摂取しました。
介入群(上記の通り水分摂取をした群)は対象群(何もしていない群)と比較して、
- 収縮期血圧(いわゆる高い方の、上の血圧)の低下
- 体温の上昇
- 腎機能低下の抑制
- 血液中の老廃物の希釈
上記の効果が見られました。
これらは、1日の総水分摂取量が増えたことによるものなのか、朝と夜のタイミングによる効果なのかは分かっていません。
血圧の低下
血中ヘマトクリット値とは、血液中の赤血球の割合を示す数値で、この数値が高いほど血液がドロドロであることを表します。
ドロドロであるということは血圧も高くなりますので、水分摂取は血圧を下げることに繋がっています。これらは合わせて、心筋梗塞や脳梗塞の危険を下げることにもつながります。
体温の上昇
冷えは妊婦にとってもデメリットが多くあります。
対象群(何もしていない群)の体温は最大0.2度低下したのに対し、介入群では0.08度体温が上昇しました※1。
この研究は秋から冬の北海道にて実施されており、対象群は季節変動による気温の低下に影響して体温が低下したのに対して、水分を摂取することでこれを防ぐことが出来たことが分かります。
睡眠前の飲み物も暖かい飲み物がおすすめです。体温が一度上がり、その後体温が下がることによって寝つきが良くなり、睡眠の質を向上させることが分かっています。
朝の白湯
白湯とは、ただの水を沸かせたものです。白湯とお湯の違いは、白湯は一度沸騰させた(不純物が減った)水のことで、お湯は温度の高い水のことです。
一度沸騰させた後に50~60度に冷ましてから飲みましょう。60度以上の温度のものを飲み続けると消化管癌の原因になってしまいますので、必ず冷ましてから飲んでください。
少しずつすすって飲むことで胃腸への負担も少なくなり、吸収率も上がります。
白湯のメリット
起床時に白湯を飲むメリットは、睡眠中に休んでいた消化管を目覚めさせる役割があります。
排便を促したり、未消化物の消化を促します。更に体温を上げることに繋がり、免疫力もアップします。
古いチベット医学のことわざには、「食べすぎは病気の始まり、白湯を飲むことは治療の始まり」という言葉があるほど、白湯にはメリットがあります。
白湯の作り方
沸騰時には沸騰してすぐに火を止めず、10分程度煮沸を続けることがポイントです。これは水道水に含まれる塩素やトリハロメタンなどの不純物を取り除き、殺菌する効果があるためです。
そのため、飲みたい量よりも多めの水を沸かすことがポイントです。
電気ポットなどでお湯を沸かす際には、際には塩素除去をした水やミネラルウォーターを使用しましょう!
※1:https://www.mdpi.com/2072-6643/12/4/1191
※2:藤田紘一郎(2018),水の教科書 正しい飲み方・選び方の実践,海竜社
私は、鉄分補給のために鉄瓶で白湯を作っていますよ。